レジオネラ症の事故事例に学ぶこれからの行動と対策
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レジオネラ症対策研究所
平成14年7月、宮崎県内に新しくオープンした温泉施設で、たくさんの人が入浴した後に肺炎のような病気を発症。
医師たちはこれをレジオネラ肺炎と診断しました。
後に行われた調査で、この施設のお風呂の水から、患者から見つかったレジオネラ菌と同じ菌が見つかり、この施設が感染源であることがわかりました。
最終的には295人もの人が感染し、そのうち7人が亡くなるという悲劇が起きました。これは国内で最も大きなレジオネラ症の集団感染事故となりました。
対策本部が設置され、汚染の原因調査や疫学的調査、衛生面の改善指導などが行われ、すべての衛生管理が整った後に営業が再開されました。
しかし、営業停止が解除されるまでの期間は450日間に及びました。
詳しくはこちらを参照してください
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/documents/1749/000022839.pdf
2014年11月に、ポルトガルの首都リスボン近郊で、レジオネラ菌による集団感染が発生しました。
この集団感染は、レジオネラ菌が冷却塔などの水系統に繁殖し、感染源となったものとされています。
この感染により、377名がレジオネラ症に感染し、13名が死亡する大惨事となりました。
感染拡大を食い止めるため、当局は感染源の特定と封じ込め、感染の拡大を防ぐために努力しました。
冷却塔や空調システムなどの施設での水の処理や管理に関する規制強化も行われました。
この事件を受けて、ポルトガル国内では公衆衛生対策が見直され、レジオネラ症の予防や対処に関する意識が高まるきっかけとなりました。