レジオネラ属菌はどこからくるの?どこで増えるの?
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レジオネラ症対策研究所
噴水や滝などの水景施設は、公園や広場のような屋外のオープンスペースをはじめとして、ホテルのロビーやショッピングセンターなどにも多く設置されている。
流水美や水音を楽しんだりするが、不特定多数の人が近くにいて、水飛沫やエアロゾルを吸い込むリスクがあるため、水の衛生管理が大切です。
水景施設の多くは、水を循環させて使用しているため、適切な維持管理が行われなければレジオネラ菌による汚染が起こり、レシオネラ症が発生する恐れがある。
実際に、アメリカで起きた事例として、ホテルのロビーの噴水が感染源となって、レジオネラ症の集団感染が発生した。
また、アメリカのレストランのウェイティング・エリアの装飾用噴水が原因で18人のレジオネラ症が発生している。
①定期的な換水・清掃
定期的な換水・清掃を行い、バイオフィルム等を除去し、レジオネラ菌の増殖を防止する。
②残留塩素の保持
残留塩素がある程度の濃度であればレジオネラ菌が検出されない。
定期的に残留塩素濃度を測定し、遊離残留塩素濃度が0.2mg/L以上確保でさるように調整する。
③ろ過器の清掃
ろ過器内はレジオネラ菌の増殖場所となりやすいので、定期的に洗浄を行う。
④レジオネラ菌の検査を定期的に行う。
夏期など水温が高い時期は、検査頻度を多くすることが望ましい。
⑤レジオネラ菌が検出された場合の措置
レジオネラ菌検査の結果、レジオネラ菌100CFU/100mL以上検出された場合には、直ちに噴水や落水を止め、エアロゾルが発生しないようにする。
復帰は、清掃、消毒換水等の対策を講じ、再度レジオネラ菌の検査を行って不検出(10CPU/100mL未満)であることを確認した後とする。