入浴施設での集団感染事例とその背後に潜む課題
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レジオネラ症対策研究所
2017年3月、広島県三原市の日帰り温泉施設「みはらし温泉」でレジオネラ菌による集団感染が発生し、男性1人が死亡し、元支配人は従業員に衛生管理の適切な指導や監督をしていなかったとして、業務上過失致死傷の罪に問われることになりました。
20217年3月、広島県内の日帰り温泉施設「みはらし温泉」で、レジオネラ症を58名が発症、1名が死亡する集団感染が発生。
ジェット風呂などから基準値の11倍を超える菌が検出された。
・県条例で週1回以上としていた湯の交換は1ヶ月に1回しかしていなかった
・年に1回程度の配管内の生物膜点検もしていなかった
・配管などの塩素消毒の記録はつけていなかった
・この事故で経営が悪化し、温泉事業から撤退。2018年閉館し、従業員94名全員解雇。
・業務上過失致死傷の罪で、元支配人に禁錮2年、執行猶予3年の判決が下される。
広島県の日帰り温泉施設で発生したレジオネラ症事故は、感染症リスクの重要性を改めて浮き彫りにしました。施設管理者や利用者への感染予防意識の向上と、公的なガイドラインの徹底が今後ますます求められるでしょう。安全かつ快適な施設利用のために、知識の習得と衛生管理の遵守の重要性を認識する必要があります。