年々増加するレジオネラ感染症の要因は

近年、日本でレジオネラ感染症の報告が増加しており、その要因には様々な要素が絡み合っています。本ブログでは、日本の入浴文化、検査技術の進歩、高齢化社会といった要素が、なぜレジオネラ感染症の増加に寄与しているのかを考察します。

入浴文化とレジオネラ感染症

1.1 日本の入浴文化の特徴

日本の入浴文化により、温泉や銭湯などの公共の入浴施設がごく一般的に普及しており、多くの人々がこれを利用しています。

特に、循環式浴槽を使用している、入浴施設、老健施設などは、清掃や定期的な検査を怠っている場合、レジオネラ属菌の基準値を上回るケースが多いため、管理者は適切な衛生管理が大事です。

1.2 レジオネラが繁殖する場所

レジオネラは水温20〜50°の環境で繁殖します。

そのため入浴施設の、浴槽への配管や貯湯タンク、濾過装置などレジオネラ属菌が繁殖する場所は、数多く存在するため、定期的な検査、専門業者による設備の洗浄など、適切な衛生管理が必要です。

検査技術の進歩と感染症の増加

2.1 検査技術の発展

近年、感染症の検査技術が向上しました。特にPCR法などの高感度な検査法の普及が、過去には検出されなかった感染症例が明るみに出る一因となっています。

2.2 過去未検出ケースの増加

高感度な検査技術が導入されると、これまで見過ごされていたケースが検出される傾向があります。これにより、実際の感染者数が過去よりも増加しているように見えます。

高齢化社会と感染症リスク

3.1 高齢者の免疫力低下

日本は高齢化社会であり、高齢者は免疫力が低下しやすい傾向があります。免疫力の低下が感染症に対するリスクを高め、特に高齢者向け施設での感染が懸念されます。

3.2 施設老朽化と環境管理の難しさ

高齢者向けの施設が老朽化すると、施設の環境管理が難しくなります。感染リスクが上昇し、特に高齢者が多く集まる場では感染症の広がりが容易になる可能性があります。

まとめと今後の展望

日本でのレジオネラ感染症の増加は、入浴文化の影響、検査技術の進歩、高齢化社会といった様々な要因が複雑に絡み合っていることが分かります。今後は、これらの要因を踏まえた適切な対策や予防策の検討が重要です。社会全体での意識向上や協力が求められる中、感染症リスクの低減に向けた取り組みが進むことが期待されます。

関谷 和行

株式会社宝ビルサービス代表取締役社長

株式会社宝ビルサービスは、宮崎県で50年の信頼と歴史を誇る総合ビルメンテナンス企業です。
清掃、設備保全、人材派遣など、ビルに関するあらゆるメンテナンスをワンストップで提供しています。 当社は、さまざまな施設の清掃を請け負っており、高い技術とノウハウで、お客様のニーズに応じた清潔な環境を提供しています。 また、当社は宮崎県で唯一の公益社団法人全国水利用設備環境衛生協会の正会員です。
レジオネラ菌対策の専門家として、レジオネラ菌の発生や拡散を防止するための対策を講じています。レジオネラ対策の講師や対策顧問も可能です。レジオネラ菌対策の重要性や対策方法について、わかりやすくご説明いたします。 お客様の安全・安心を第一に考え、今後も、地域の皆さまの暮らしを支える企業として、邁進してまいります。